マレーシア留学前に知っておくべき!ラマダン月の過ごし方と影響とは?
2025/03/03
マレーシアは多民族国家であり、イスラム文化が色濃く根付いている国です。そのため、イスラムの祝祭「ハリラヤ」は、マレーシアでの生活を考える上で重要なポイントのひとつ。さらに、そのハリラヤにつながるラマダン月(断食月)も、ムスリム(イスラム教徒)だけでなく、イスラム教徒以外の在住者にも少なからず影響を与える特別な時期です。
今回は、ハリラヤとは何か、またその前に訪れるラマダン月がマレーシアの生活にどう関わるのかを詳しく解説します。
これを読んで、よりマレーシア留学生活がイメージしやすくなれば幸いです。
1. イスラム教徒にとってのラマダンとは?
① ラマダン月とは
ラマダン(Ramadan)は、イスラム暦の9月にあたり、ムスリムが約1か月間、日の出から日没まで飲食を控える断食月のことを指します。これは、イスラム教の五大義務(信仰告白・礼拝・喜捨・断食・巡礼)のひとつであり、自己修養と信仰心を深めるための大切な期間です。
断食は「サウム(Sawm)」と呼ばれ、食事だけでなく、水やタバコ、さらには怒りや悪口も慎むことが求められます。この期間中、ムスリムは神への感謝や、貧しい人々への思いやりをより一層意識するようになります。
② ラマダン中の生活スタイル
ラマダン中、ムスリムは以下のような1日を過ごします。
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スフール(Suhur):夜明け前に食事をとる
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日の出から日没まで断食(仕事・勉強・礼拝を行う)
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イフタール(Iftar):日没後に最初の食事(デーツや水で断食を解く)
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夜間礼拝(タラウィー・Tarawih):モスクで行われる特別な礼拝
この生活が約1か月続き、ラマダンが終わると、盛大な祝祭「ハリラヤ・アイディルフィトリ」がやってきます。
2. ラマダンがマレーシアの生活に与える影響
ラマダン月はムスリムだけのものではなく、イスラム教徒以外のマレーシア在住者にも少なからず影響があります。
① 飲食店の営業時間が変わる
ラマダン期間中、多くのレストランや屋台の営業時間が変わります。昼間は閉まっている飲食店、あるいは営業をしていても通常の作業ペースよりも落ちていることがあります。また、夜になると「ラマダン・バザール(Ramadan Bazaar)」が各地で開かれます。これは断食明けのイフタール用の食事を販売する市場で、ムスリムだけでなく、多くの非ムスリムも訪れるので留学生活をスタートさせた際はぜひ行ってみてください!
<おすすめ!ラマダン・バザールで楽しめる料理>
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アヤム・ペルチック(Ayam Percik):スパイスが効いたローストチキン
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ムルタバ(Murtabak):中に具材が入った厚めのクレープ(お好み焼きに近い)
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ブブール・ラムダン(Bubur Lambuk):マレー風のおかゆ
② 公共の場での飲食に配慮が必要
ラマダン中、ムスリムは日中一切の飲食を控えています。そのため、公共の場での飲食には気をつけるべきです。
もちろん、イスラム教徒以外の人が断食をする必要はありませんが、ムスリムの前で食事をする際は配慮を示すことが望ましいとされています。
< 気をつけるポイント>
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ムスリムの前でわざと食べ物を見せつけたり、大きな音を立てて食べたりしない
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可能であれば、人目につかない場所で飲食をする
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レストランでは、ムスリムの友人が食べられる時間を考えて一緒に予約すると喜ばれる
③ 学校での影響
マレーシアの学校では、ラマダン期間中、ムスリムの学生や同僚に対して柔軟な対応がとられることがあります。
例えば:
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授業スケジュールが短縮される(ラマダン後半は午後の授業が減ることも)
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ムスリムの友人が疲れている場合は気遣う(特にラマダン後半は体力が落ちることが多い
ラマダンは異文化を深く理解する絶好のチャンスです。
この特別な時期をマレーシアで過ごせば、現地の習慣や宗教観に触れることができ、より視野も広がりますよ!
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