デング熱にご用心!マレーシア留学前に知っておきたいワクチン最新情報
2025/04/30
マレーシアへの留学を検討されているご家族から、「デング熱って大丈夫?」というご相談をよくいただきます。
熱帯気候のマレーシアでは、蚊を媒介とするこの感染症のリスクが高く、特に雨季には注意が必要です。
しかし、2024年にマレーシアで初めて承認されたデング熱ワクチン「Qdenga(キューデンガ)」の登場により、予防の選択肢が広がりました。
留学を検討しているご家族にとって、心強いニュースですよね。
今回は、デング熱ワクチンの詳細や効果について、最新情報をお伝えします。
Qdengaワクチンとは?
Qdengaは、日本の製薬会社タケダが開発した4価生ワクチンで、デングウイルスの4つの血清型すべてに対する免疫を誘導します。マレーシアでは2024年2月に医薬品管理局(NPRA)から条件付き承認を受け、4歳以上の個人に対して接種が可能となりました。接種は2回行われ、3か月の間隔を空けて皮下注射で実施されます。
ワクチンの効果と安全性
臨床試験の結果、Qdengaは以下の効果が確認されています (情報源:BS Daily News+7Says+7Beacon Health Screening Centre+7)
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12か月後の有症状デング熱の予防効果:80.2%
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18か月後の入院予防効果:90.4%
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4年半後の入院予防効果:84.1%、有症状デング熱の予防効果:61.2% CILISOS - Current Issues Tambah Pedas!+2Kwik News+2Says+2Says
副反応は一般的に軽度から中等度であり、注射部位の痛み、発熱、頭痛、筋肉痛などが報告されています。これらの症状は通常、接種後1~3日以内に軽減してくるとされています。 Beacon Health Screening Centre
接種費用と入手方法
現在、Qdengaはマレーシア国内の多くの私立病院やクリニックで接種可能です。
日系クリニックの「ひばりクリニック」、「ことびあクリニック」、「のぞみクリニック」でも接種可能です。
費用は施設によって異なりますが、2回分の接種でRM400~RM550(約13,000~18,000円)程度が一般的です。例えば、KPJダマンサラ病院ではRM400、Beacon Health Screening CentreではRM399で提供されています。
ただし、現在のところQdengaはマレーシアの国家予防接種プログラムには含まれておらず、公的医療機関では提供されていません。そのため、接種を希望する場合は私立の医療機関での自己負担が必要となります。
留学を検討するご家族へのアドバイス
マレーシアでは、2023年にデング熱の症例が前年比86.3%増加し、2024年も増加傾向が続いています。特にセランゴール州などでは感染リスクが高いとされています。
デング熱にかかって入院となると、何十万円もの費用がかかることもあります。そう考えると、決して安くはないですが、リスク回避としてワクチン接種を検討するのも一つの方法です。
またワクチンを打たない場合も、日頃から蚊に刺されないよう、長袖・長ズボンの着用や虫除けスプレーの使用を習慣にすることをお勧めします。
デング熱も医療の発展により予防可能な感染症となってきました。
一つでも不安要素が減らしてマレーシア留学にチャレンジしてみませんか?